将棋×アイマス

 おはようございます。生活習慣という概念から切り離されたところで生活するRumiaと申します。はじめまして。少しだけ自己紹介させてください。僕は、SSを書く人が多い910プロの中で絵を描いている人間です。Vol3のミリオンライブ側の表紙を、Vol4の表紙を担当しました。絵を描く人が少なくて少し寂しい思いをしているのが最近の悩みなので910プロの他のメンバーに絵を描くように強要しています。来年の1回生の中に絵を描く人いればなぁ・・

 さて、このような自由にブログを書いて良いという機会をもらいました。何について書こうかいろいろ考えた結果、僕のもう一つの趣味である将棋とアイマスについて書こうと思います。

 

将棋界とアイマス

 2017年、棋界では様々なニュースがありました。加藤一二三九段の引退、中学生棋士藤井聡太四段の29連勝、羽生善治竜王棋聖からタイトルを奪取した菅井竜也王位、中村太一王座、二つのタイトルを失いながらも竜王戦渡辺明棋王を下して前人未踏の永世七冠を達成した羽生先生、これ以外にもたくさん書きたいニュースはあります。そんな将棋界とアイマスが意外にも繋がっているというのはご存知でしょうか。

 Twitterで「将棋を指す(アイドルの名前)Bot」がいくつか生まれたのが発祥で、今ではそのBotアカウントの数は両手で数えられないくらいになっています。このBotアカウントの多くが将棋を指すプロデューサーの言わば「なりきり」のような形で運営されており、日々の対局を中継したり、詰将棋を作ったり、観戦記を書いたりと様々な活動をしています。そのような活動の中で「将棋×アイマス」というコンテンツを大きく躍進させたのが次で述べる「盤上のシンデレラ」です。

盤上のシンデレラ

 2015年11月、ニコニコ動画に投稿された一つのノベマス

盤上のシンデレラ ~島村卯月はノーマル四間飛車党~ 第1局

www.nicovideo.jp

この動画が全ての始まりでした。盤上のシンデレラはシリーズ化されていますが、特筆すべきなのはそのクオリティーです。棋譜の精度、ストーリーの構成、動画の質、どれもハイクオリティーになっています。特に棋譜の精度に関しては群を抜いて素晴らしく、Twitterをしているプロ棋士が解説し、賞賛するほどです。この棋譜の精度に関しての逸話を紹介しましょう。

 

 2015年11月21日に投稿された盤上のシンデレラのシリーズ4作目となる動画

盤上のシンデレラ ~安部菜々と地獄の検討室~ 第4局

www.nicovideo.j

 において、▲5四銀という新手を楓さんが指しています。この局面というのは当時の将棋界でテーマになっている局面であり、プロ棋界の中で頻繁に研究されている局面でした。その局面に対して、盤上のシンデレラの作者KKPP氏が一つの結論を出しました。それが通称「楓新手」と呼ばれる▲5四銀です。

f:id:production910:20171217034247p:plain

  ーー▲5四銀で先手勝ち

 投稿された時にはこのことはそれほど話題になりませんでした。アマチュアの中でこの結論の真偽を判定することが出来なかったからです。しかし、それから約3週間後の12月11日、棋王戦準決勝の佐藤天彦名人(当時:八段)対阿部健治郎七段(当時:六段)の対局で前述の局面になり、佐藤天彦先生がこの楓新手の▲5四銀を採用し完勝しました。対局後、この手について両対局者や他の棋士達により精査されました。そして出された結論はーー

  ーー▲5四銀で先手勝ち

つまり、KKPP氏の結論と一致したのです。この結論が下されたと知ったTwitterをしているアマは驚愕しました。プロ棋士よりも先に「正解」を見つけているアマがいたのだから。

 この一件以降、盤上のシンデレラシリーズがアマ将棋界でしばしば話題になり、アイマスについて知らなかったアマがプロデューサーになったり、逆に将棋をあまり知らなかったプロデューサーが将棋に打ち込んだりするようなことがありました。また、窪田義行七段や阿部光瑠六段などTwitterをしているプロ棋士が盤上のシンデレラの感想や解説やアイマス談義をTwitterで行うこともありました。

 

 上記逸話に関して、「どのようにして▲5四銀を発見したのか」などの解説動画をKKPP氏が作成、投稿しているので気になった方は是非ともご覧ください。

 このような「将棋×アイマス」を躍進させた盤上のシンデレラシリーズは2016年9月に投稿された第18局で完結しています。最後の最後まで素晴らしい動画になっているので将棋を知らない人を含めて是非ともご覧いただきたいです。また、盤上のシンデレラを受けて他のプロデューサーにより様々な「アイマス×将棋」の動画が投稿されています(例:神崎蘭子さんの将棋グリモワールシリーズ佐藤心の青春シリーズなど)のでこちらも併せてご覧になっていただきたいです。

終わりに

 長々と「将棋×アイマス」について述べてきました。少しでも将棋、アイマスに興味を持っていただければそれだけで嬉しい限りです。実は、自分も前述の「将棋を指す(アイドルの名前)Bot」のうち、佐々木千枝ちゃんを運営しています。また、最近は更新していませんがブログも書いています。もし、機会があればよろしくお願いします。今回このようにして「将棋×アイマス」の記事を書いたのを良い機会にブログ再開しようか、とも思っています。

 最後まで稚拙な文章を読んでいただきありがとうございました。また機会があればこのようなブログを書きたいですね!

 

Rumia