M-1グランプリの話

これは 910production 夏休みアドベントカレンダー 27日目の記事です。

こんにちは、らとです。早速ですが

 

ジャルジャルキングオブコント優勝おめでとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ジャルジャルは小学生くらいの頃からずっと見てきて、一番思い入れの強い芸人と言っても過言ではないので、ようやくでっけえタイトルを獲得してくれて安心しました。ということで今回はその興奮冷めやらぬままに誰が読むんだこれという考えを放棄して自分が一年で一番楽しみにしているお笑いイベントであるところのM-1グランプリの話をします。あまり周りにお笑い好きな人がいないためこういう話はほとんどしないんですが、今回は昂っているので好き勝手書きます。とはいってもとはいっても評論家ぶってこのネタはここが良くて〜とかあの点数は不服だみたいな話はしたくないので、時系列ごとに雑に振り返るだけのやつをします。

 

概要

まず大会について軽く説明すると、M-1島田紳助が漫才の大会を作りたいということで企画し、2001年にスタートした漫才コンクールであり、優勝賞金1000万円、全国ネットのゴールデン、プロ/アマチュアを問わない、といった当時では前例のなかった大会ということで注目が集まり、参加数も初回から1000組を超えています。大会は2010に一度終了したものの、2015年に復活してから2019年まで全15大会が開催されています。また、この大会には2010年までは出場資格がコンビ結成10年以内、2015年以降は15年以内という縛りがあるのですが、この縛りによって「ラストイヤー」という概念が生まれたり、無名の若手芸人が一気に決勝に上がったりといったドラマ性が生まれやすくなるというのも大会一つの見どころです。大会の方式は毎年大体一緒で決勝進出者9〜10組が1ネタずつ披露し、点数上位3組が最終決戦進出しもう1ネタ披露、3組のうち1番面白い組に審査員が投票という方式を取ります。では概要はこれくらいにして早速2001年から順に書き連ねていきたいと思います。ただ、ネタバレを回避しつつ興味を持ってもらえるように書く技術を持ち合わせていないのでネタバレ一切考慮せず思うまま書きます。気にする人は先に本編見てください。アマプラで全部見れます。まあ番組の性質的にネタバレとかいう概念はそこまで重要じゃないし、結果を知っていても変わらず楽しめると思います。

 

2001年(第1回)

出場者

いきなりですが一番つまらないです。

第一回ということもあって、司会、進行、採点、全てがぐだぐだでみるに耐えないところが多いです。採点に関しては第一回だけ審査員7人×100点の採点と札幌・大阪・福岡の劇場の一般客による採点(各会場100人ずつ、1人持ち点1点、計300点)を合計した1000点満点で競うというシステムが取られていたのですが、この一般客採点があまりにもクソで、具体的には大阪会場の客は大阪の芸人に圧倒的に肩入れしており、各個人は0か1しか選択できないため、それぞれが大阪の芸人は1点、東京の芸人は0点とした結果大差が付いてしまうという事態が起きました。ちなみに中川家の大阪会場での点数は89点なのに対し、おぎやはぎは9点です。何これ?

ただ出場コンビの顔ぶれはめちゃくちゃ豪華で今後の優勝者や常連組も多数おり、優勝候補最有力であった中川家がちゃんと優勝したおかげで権威ある大会になったとも言えるので、1お笑い番組としては全くお勧めできませわが、今後のM-1をより楽しむためには長い歴史の起源として見ておいたほうがいいかもしれないです。

 

2002年(第2回)

出場者

この年から準決勝で敗れたコンビが再度ネタを披露し、1組だけ決勝の舞台に上がれるという敗者復活戦制度が導入されます。また、平気で50点台が飛び交う前大会に比べると大分審査員の採点が落ち着いており、大会そのものも安定してきたなという感じがします。ただ個人的にこの回はあまり印象がなく、なんとなくますだおかだが1番面白くてなんとなく優勝したなって感じがしました。あとは、テツandトモがしっかりと「なんでだろう」を披露してしっかりと審査員に「お前らの来るところじゃない」と言われたり、この年から2010年まで9年連続で決勝に出続ける笑い飯が初出場する大会であったりとそれなりに見得だとは思います。

 

2003年(第3回)

出場者

この年は、当時全く無名の千鳥が初出場している、アンタッチャブルが敗者復活戦を勝ち抜いてくるなど、見応えは色々とありますが、なかでも特に、第1回、第2回と決勝に行きつつも優勝を逃してきたフットボールアワーがようやく悲願の優勝を掴んだという、何年も続いてきた大会ならではの別の回との繋がりによる感情の増幅を味わえるので良いです。やっぱりM-1は我慢してでも第1回から順に見ていった方がいいと思います。あとは笑い飯が決勝1stラウンドで披露した「奈良県立歴史民俗博物館」というネタがとにかく面白くて、今ではもはや伝説みたいな扱いになっています。

 

2004年(第4回)

出場者

前年敗者復活戦で上がって爪痕を残したアンタッチャブルがストレートで決勝に上がってきて圧倒的強さでぶっちぎり優勝した年です。この年の673点という記録は2019年まで破られなかったのでめちゃくちゃ凄いです。また、南海キャンディーズがこの年初出場して話題になったことがきっかけで一気にブレイクしたらしいです。(リアルタイムで見てないのでよくわからないです。)あと千鳥が前年に続き2年連続でトップバッター&最下位で完全に運に見放されていてかわいそうでした。この時代から何回も決勝に残るくらい実力がありながらも全国区で人気になるのにここから10年以上かかったと思うと感慨深いものがあります。

 

2005年(第5回)

出場者

前年までの寒色系のセットで地味な雰囲気のあったスタジオがこの年から一新されて今のM-1に近い明るい雰囲気になり一気にゴールデン番組感が強まりました。この年は初出場で知名度が低かったブラックマヨネーズが勢いのままに優勝を勝ち取り、一夜にしてブレイクした伝説の年です。第1回を除くと決勝初出場組が優勝するのはこの年が初めてです。無名のコンビが一発でチャンスを掴みスターになる様は何回見ても気持ちが良いですね。実際この年のブラマヨのボウリングのネタは今見てもM-1全体で見てもトップクラスで面白いです。

 

2006年(第6回)

出場者

3回目の決勝であるチュートリアルが1stラウンドで1位通過し、最終決戦で満票獲得して完全優勝した年で、自分はここからリアルタイムで見るようになりました。この年のチュートリアルのネタは個人的にM-1史上1番好きです。どっちのネタも好きです。正直チュートリアルが強すぎて他あんまり覚えてないです。強いて言えば全大会通して唯一アマチュアで決勝に残った変ホ長調や唯一の5人組であるザ・プラン9がいたり、2003年に優勝したフットボールアワーが再度決勝に来たりと目新しさはありましたが、それらも霞むくらい一強の年でした。

 

2007年(第7回)

出場者

この年は大会そのものでみたら1番じゃないかってくらい盛り上がった印象です。2001年の決勝進出以来6年ぶりに返り咲いたキングコング、決勝常連でラストイヤーであるこの年に全てを賭けてきたトータルテンボス、そして敗者復活戦から上がってきた全く無名のサンドウィッチマンによる三つ巴の戦いはめちゃくちゃ良かったです。全員があいつら誰だとなっていた完全アウェーの空気をひとネタで一気にひっくり返して最終決戦に進み、その勢いのまま優勝したサンドウィッチマンが本当にカッコいい。

 

2008年(第8回) 

出場者

前年に比べたら盛り上がりには若干欠けますが、初進出組が6組と新鮮さがあり、最終決戦の3組も初出場組でしかも全員同期ということで世代交代を感じさせる大会でした。敗者復活戦で上がってきたオードリーの強ボス感も良かったです。ただ今振り返ると敗者復活戦がちゃんと機能してワクワクさせてくれたのはこの年が最後だったなと感じます。個人的にこの年のダイアンのサンタのネタが大好きなのですが、トップバッターを引いてしまい微妙な結果で終わっちゃったのが残念でした。点数が異常に下振れていた2002年までを除くとこの年が唯一650点以上のコンビがいなかった年なのですが、ダイアンがトップバッターだったというのも1つの原因なのではないかと思いました。

 

2009年(第9回)

出場者

笑い飯パンクブーブーが面白かった以外の記憶があまりないです。特に笑い飯の1ネタ目「鳥人」は島田紳助が100点を付けたネタであり、とにかく面白いです。8年連続で決勝に上がってきた笑い飯がこのネタをした時点でようやく笑い飯が優勝するかみたいな雰囲気になりつつも島田紳助に「絶対2ネタ目最終決戦で普通に滑って、2ネタとも安定していたパンクブーブーが優勝したって感じでしたね。M-1だとキングオブコントとは違って最終決戦に進んでしまえば1ネタ目の出来は関係ないので、最後までどの組が優勝するか分からないというのが1つの醍醐味ですね。

 

2010年(第10回)

出場者

後に復活することが決まりますが、当時は事実上の最終回であるというのと、決勝進出者に無限大ホールという東京吉本の劇場の生放送でよく見ていたカナリアやピース、当時大好きだったレッドシアターからジャルジャルの名前があったことから、当日がめちゃくちゃ楽しみだった記憶があります。実際は3組ともそこまで結果を残せなかったので残念でした。他にも2015年以降の新M-1の決勝の常連になっているようなメンバーがちらほらいて趣があります。が、スタイルを変えずに9年連続決勝に出場し続けるも未だ無冠の笑い飯、異質な空気感とテンポで審査員の度肝を抜いたスリムクラブ、敗者復活戦で上がってきた前回王者パンクブーブーの3組ともが1ネタ目で爆発して誰が優勝するか一切読めない感じが良いです。

 

2015年(第11回)

出場者

前回大会から5年経って決勝のメンツが一新され、審査員も過去のM-1王者が務めると言った新しい試みがなされた(結果的には不評でこの年で廃止)新しいM-1の幕開けを感じさせる大会でした。2005年以来10年ぶりに決勝に上がってきたラストイヤーのタイムマシーン3号、後にとてつもない実績を残すことになる和牛の初決勝、全く無名ながらもトップバッターでとてつもない爪痕を残し大ブレイクしたメイプル超合金など見所も多くありますが、個人的おすすめはジャルジャルの1ネタ目です。2006年のチュートリアルと並ぶくらいM-1の中でも好きなネタで本当に面白いです。この年決勝に出場した和牛、ジャルジャルスーパーマラドーナ辺りはこの後何度も上位争いを繰り広げM-1を盛り上げてくれる常連メンツとなっていきます。

 

2016年(第12回)

出場者

コントのイメージの強いさらば青春の光やアキナであったり、常連組や旧M-1準優勝がいたりとバランスが取れつつ注目度の高い大会となっています。最終決戦に関しては本当にどの組が優勝するかわからず、2007年並に白熱した接戦となっています。ただ、アマプラでは銀シャリの1本目であるドレミの歌のネタが権利の問題でカットされているのでそれだけが残念です。

 

2017年(第13回)

出場者

この年は初期から昨年までずっと準決勝で落ち続け、今回こそはと言われ続けてきたとろサーモンかまいたちが満を辞して決勝進出し、特にとろサーモンはラストイヤーであり、かつ2003年から2016年まで準決勝止まりで敗者復活戦でも惜しくも1位を逃すということが何度もあったので熱い大会になっています。また、この年からコンビの出番順をあらかじめ決めずその都度くじを引き、名前の出たコンビが即ネタをするという「笑神籤(えみくじ)」制度が取られており、視聴者側としてはより緊張感が高まって良いのですが芸人側は死ぬほど辛そうだなあと思います。他にはマヂカルラブリー上沼恵美子に本気で怒られているのが面白いです。あとジャルジャルの「ピンポンパンゲーム」の点数がそこまで振るわず福徳が涙ぐんでいるところが個人的にM-1にかけている思いの強さを感じて印象深かったです。

 

2018年(第14回)

出場者

上位に固まった常連組に初出場の霜降り明星が割って入る構図がかなりドラマ性があって面白いです。和牛と霜降りの最終決戦は本当に見ものです。あとトムブラウンが頭角を表したのもこの年です。この年は本編とは別番組で、アナザーストーリーというものがあるのですが、めちゃくちゃ面白いので本編を観た方はこちらも観ることをお勧めします。あと敗者復活戦もレベルが高くて見応えがあります。全部アマプラで観れます。ちなみに僕はこの年からスタジオ観覧の抽選に応募しているのですがまだ一回も当たっていません。

 

2019年(第15回)

出場者

M-1の中では個人的に1番レベルが高くて良い大会だと思います。決勝進出者発表では和牛やミキなどの常連がことごとく落とされ、初出場組が7組という大波乱が起き、敗者復活戦の方が豪華だなどと言われていましたが、蓋を開けてみれば本当にどの組も面白くて、久しぶりに全く無名のコンビが優勝したところも見れたので大満足でした。また、ずっと微妙な順位だったかまいたちがラストイヤーで優勝候補と言われた中でちゃんと結果を残したところもよかったです。あとオズワルド個人的にめっちゃハマりました。

 

以上で雑な振り返り終了です。1番おすすめなのは最初からぶっ通しで全部見ることなんですが、敢えておすすめ回を挙げるとしたら2005〜2007、2018、2019あたりがこれぞM-1という感じがして面白いです。本当に雑でフワフワしたことしか書けなかったんですが、M-1はただのネタ番組ではなく、芸人がこの大会にかける思いが桁違いであり、全体を通してコンビの成長や変遷を感じられるストーリー性のある番組であるということが伝われば幸いです。

 

2020年(第16回)予想

最後に今年の決勝予想というかただの願望を10組あげて書き連ねておしまいにします。

当たったら嬉しいけど思い切り外れて驚かせてほしい気持ちもあります。楽しみ〜。

次回担当は黄リンさんです。